2012年01月14日

八日目の蝉

小説と映画の感想を書きたいと思います。どうやら人は 「 がらんどう 」 でも
生きていられるものらしいです。

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≪ 小豆島 ≫ *2011年8月撮影

『 八日目の蝉 』

小説 『 八日目の蝉 / 角田光代 』 実写化作品。2010年のドラマ化を経て、
2011年に映画化。今回は映画版を観ました。

よく考えたら、小説の感想もまだ書いていなかったので、まずはそちらから。

野々宮希和子が不倫相手と正妻の間に産まれた子供を誘拐して育てる
第一部と、成長した子供の自分探しで展開される第二部という二本立て
な枠組みで構成されています。読後が若干物足りない。

たぶん読んだ時の感受性やテンションで全く違う作品として受け入れる
作品ではないでしょうか。また、男性は軽視されていて、不倫相手の 2人
しか出てこないせいか、男には全くつまらない作品かもしれません。

まず、希和子も薫の両親も薫も、みんな愚か過ぎて・・・正直残念な、でも
現実ってこういうもんだよね、うんうんと読んでいると感情移入してしまい、
希和子の行く末が気になるともう読む手が止まらないです。希和子のせい
で、家庭が一つ壊れたのに、希和子を責める気持ちになれないんです。

浅はかで、もっと上手く立ち回れるのに自分で選択肢を狭めて、でも傍観
出来ない、男性の僕でも感情移入してしまう作品です。女性なら更に、
ではないでしょうか。

子を奪われた実の母親の気持ちになってしまうと、希和子には良い感情を
持てずに作品全体を嫌ってしまうでしょう。実の母は悪人的な設定だから
スカッとする人もいるかもだけど、自分が産んだ子供に 「 お母さんはあの人
( 希和子 )に 『 堕胎するなんて最低 』 って言ったのに私には堕胎しろって
言うわけ? 」 って言われちゃうのは辛いと思うんですよね。だって、自分の
不倫相手にはみんなそう言うと思いますし、自分の子が男と不倫して子供
を作ってくるなんて・・・可哀想でならない。

希和子は誘拐した犯罪者で尚且つどうしようも無い女だったけど、良い
母親で、小豆島では更に清清しい母親になった。最後は何も残らなかっ
たけど、薫のおかげで心は豊かになった。きっと後悔もしていない。薫の
両親は子供は戻ってきたけど空っぽな家庭で、そこには幸せがあるとは
言えない。そういったことを考えてしまう作品であり、色々な局面で読み
手を犯罪に走らせる影響力を滲ませていて、少し危険な作品でもある。

この作品を読んで、「 産みの親より、育ての親 」 、という言葉を再度実感
しました。あと、浮気はやはり 「 犯罪行為 」 にして欲しい。悲しい事しか
起こらないよ、と強く激しく受けました。

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≪ 小豆島 ≫ *2011年8月撮影

続いて、映画の感想。

脚本が奥寺佐渡子さん( 映画 『 サマーウォーズ 』 など )と知っていたので、
観るのがとても楽しみでした。でも、全体的にもやもやします。暗い。そして
子供が子供が・・・って言っているのがわざとらしい。そして構成が・・・最後、
何故そこで終わるの?!って思った。

野々宮希和子役は、永作博美 ( ドラマ版では、檀れい )
秋山恵理菜 ( 薫 )役は、井上真央 ( ドラマ版では、北乃きい )

どちらも名演でしたが、永作博美がかなり良かった。そしてそれを超える
ほど小池栄子が素晴らしかった。本当に素晴らしくて彼女を見る目が変わ
りました。逆に、劇団ひとりが残念でした。

作品として好きか嫌いかと問われると、好きな部分もあるし、嫌いな部分
もある作品です。完成度も低く、言い方は悪いのですが 「 勿体ない 」。
でも女性にはオススメしたい映画です。私は好きでも嫌いでもないけど、
きっと来年の今頃、また観てしまうと思います。

最後に・・・

あの、映画の宣伝写真は、駄目ですね。二人の魅力が全く伝わってこない
只の失敗写真にしか見えません。この映画の中のキラキラをもっと伝えら
れる作品じゃないと、宣伝としての役割は果たせないと思います。アレで
かなりの人がこの映画を敬遠したと思います。

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≪ 小豆島 ≫ *2011年8月撮影

因みに、2011年夏に四国へ行った際に小豆島へ行った理由も、この映画
の舞台になったからです。まだ映画を観ていなかったのですがね(笑)

小豆島へ行った日記はこちら。⇒ Click!!
posted by taca at 00:26| Comment(7) | TrackBack(0) | 映画について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
きわこ反対派です。あんな自分勝手な女、信じられません。
子供を洗脳するのもたいがいにしろ!と言いたいです。。。
不倫相手は事件が明るみに出てたくさんの批判を受けてイイ気味でした。

翻弄された、何の罪も無い子供が可哀想でした。
Posted by あすか at 2012年01月14日 01:35
永作さんが希和子という役をやっていることが単純に嬉しい(笑)
珍しい名前なのか、ドラマや映画でなかなか出てこないんですよね、
きわこさん。

とか言いつつ、観たい観たいと思いながらもまだ観てません。
小説のほうも読んでみたいです。
Posted by kiwako at 2012年01月14日 01:35
小池栄子良かった!には納得。
劇団ひとりは最悪だったね。ただ、個人的には塾講師をやっている劇団ひとり似の知人がいるので、なんだか現実的に見えてよかったですww

やっぱり反希和子派が多いのかな…?
私は反薫の父親派なんだけど。
希和子も薫の産みの母親も、この男の被害者でしかない気がしてならない。
希和子がこの男を自ら誘惑してたなら話は別だけど、小説・映画ではそこまで書かれてないからね〜。
まぁ、よくあるよねこういう話。



Posted by サメタソ(誘拐被害者の会)。 at 2012年01月14日 15:10
写真感動。行ってたんだね。
今にも向こうから希和子が歩いてきそうな感じ。

俺あの映画大好き。
いいなぁ。
Posted by はしぐち at 2012年01月14日 19:05
> あすか様
コメントありがとう!!嬉しいです。まじで。
原作はきわこが主人公として、きわこ気分で始まるから、
どうしてもきわこ派になりがちですが、映画から入ると、
きわこ反対って気分にもなるかもしれませんね。。。
私はちょっと不倫相手の妻がイヤな女過ぎたので、きわこに
同情してしまいました。子供をおろしたのは自分の判断だとしても。
不倫相手(薫の父)は身から出たサビ、でしたね。

> kiwako さま
あ、きわこ様だ(笑)コメントありがとう!!
やはりどこの世界もきわこ様は輝いてますねw
僕の知り合いのキワコちゃんは、全員可愛く輝いてます!!
あ、先に小説を読むことをオススメしますYO!!

> さめタソ 様
コメントありがとう!!嬉しいですまじ。まじよ。
小池栄子は本当に良かった!劇団ひとりは悪かった!笑
僕はきわこにどっぷり感情移入していたので、懲役長いよ!
とか色々と思いました。でも馬鹿だからなぁきわこ様。。。
あと、映画だと写真を撮りに行くけど・・・あれしなかったら
逃げ切れたんじゃないかな?なんて思うよ。あれは最後に
観客に鳥肌立たせるためだけに入れたよね。。。

> はしぐち 様
忙しい中、コメントありがとう!!嬉しいですまじ。
写真はたくさんあるよ。素麺屋にも行ったしね。
是非、小豆島で LIVEしてきてくださいな☆
Posted by taca at 2012年01月18日 02:43
タカさんすごいな〜
いろいろと尊敬してしまいました。

あ、ピンポン持っています。映画より好きかも^^
今度お貸ししますね〜

八日目の蝉は今度見たい映画の一つでした。
見てみます。
Posted by 愛 at 2012年01月19日 10:40
> 愛さま
いえいえいえ全然すごくないですよぇ〜
ぼくは男爵( もりしー )のようになりたいのです。
そわそわしている 30代なんてモテないだけですよ(汗)
Posted by taca at 2012年01月26日 00:26
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